私が感じる、仕事に対する姿勢について。
先輩)なんで出来ないの!!と叫びました。
私は遠目で見ていただけでしたが、すぐに後輩が先輩に怒られていると思い、その様子を観察していました。
後輩)だって!教えてもらって無いですからと言い放った。
その言葉を聞いた先輩の顔がさっきよりも数倍怒っている様子が伺える。
先輩)ここは学校じゃない!職場だ!
後輩は小さい声ですいません。と言い深く頭を下げた。
それから5年の月日が経ち、あるとき当時怒られていた後輩と呑みに行く機会があった。
すると後輩はビールを片手に当時のことを淡々と話し始めた。話を聞くと5年も前の事を未だに根にもっていた。
後輩の言い分はこうだ。
見て覚えろ→効率が悪い、見てすぐできる様になるなら、誰でも働ける。
教えてもらってない事→出来る人はほぼいない。
効率悪い育成→会社ダメにする。
会社としては、新しく入ってきた人間に早く戦力になってもらいたいと願っているだろう。
しかし現状は新人に雑用ばかりやらせ、仕事をなかなか教えない。出来なければ怒鳴り散らす。
こんな状況では、新しく働こうというものもいなくなるし、退社するものもいるだろう。
現に入社した際は30人程度いた同期が5年という歳月が経ち、半分の15人程度になっている事は事実だ。全てがその理由じゃ無いにしろ、離職率は高い。
話しを聞いている内に、後輩の意見が非常に正論に聞こえた。
後輩はその後も、自分は間違っていないと言わんばかりに私に話し続けた。
終電の時間も近づき解散する事にした。
後輩と別れた後、ふと先輩の事を考えた。
確かに後輩の言い分も分かる。しかし先輩の言い分も正しく無い訳ではない。
学校はお金を払う代わりに勉強を教えてもらう場所だ。
職場は、お金を貰う代わりに労働を提供する場所だ。
先輩に教える義務はない。もし教えて欲しければお金を払えと言われても、筋は通っている。
私はどちらの意見が正論なのか分からなくなった。
そして未だにどちらの言っている事が正いのか、判断出来ず考える事がある。
しかし、1つ言える事はある。
それはどちらも正しいし。どちらも間違っている。という事だ。
後輩に足りないものは感謝。
どういう状況であっても当たり前と思わず、感謝する気持ちが欠けていると感じた。
先輩に足りないものは、柔軟な志向。
後輩ができる様になれば、会社も助かるが、先輩自身が一番助かると思う。
それに、人に教えることによって自分が成長出来ることに気付いていない。
私はこの先輩と後輩の元で働けて幸せだと感じた。